陸秋槎「文学少女対数学少女」

推理小説好きの高校生、陸秋槎(りく・しゅうさ)と、数学の天才で少し変わり者の韓菜盧(かん・さいろ)のふたりが織り成す短編4編収録。


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秋槎や他の登場人物が書いた作中作の「犯人当て小説」をめぐる推論がメインで、現実の事件も同時に解決したり、推理小説論が展開したりも。

連続体仮説」「フェルマー最後の事件」「不動点定理」「グランディ級数」と、タイトル並べれば分かる人には分かると思うけど、かなり理数系のミステリで、秋槎同様根っから文系の僕にはその辺かなり手強かった。
それでも、秋槎と菜盧、ふたりの友情や絆が甘酸っぱい青春小説として、味わい深い。